
トヨタ輸送では積載効率の向上を狙い、1993年に国内初の19m級センターアクスル式フルトレーラ型キャリアカーを投入しました。車軸が車体中央に配置されたセンターアクスル式では荷台長を長く取れることから、大型FFセダン(ウィンダム)を8台積めるようになりました。しかし、その後の導入車両では乗用車の大型化に伴い7台積みとなっています。
21m級フルトレーラ型キャリアカーの運行がトヨタ輸送で始まったのは2010年11月30日のこと。自動車輸送の効率化を狙い、構造改革特別区域を申請した岩手・宮城・静岡・愛知・福岡の各県において、特区内限定で運行が可能となりました。これは浜名ワークスや自動車メーカーの提案により実現に至ったもので、全長が21mになったことにより積載台数は8台に向上しています。
さらに、2013年11月5日には構造改革特区規制が解除となりましたので、全国での運行が可能となりました。本車両は解除を受けて豊田市の堤営業所に配備された車です。
本車両ではトラクタ側とトレーラ側にそれぞれ4台の積載が可能。トラクタ側の積載量は6200kg、トレーラ側9700kgと1台当たり2000kg程度を確保。トレーラ側の方が積載量が大きいことから、SUVなどは後部へ優先的に積まれているようです。積載量も大きく、トレーラの車軸による全幅の制限も無く、各フロアの高さも平均化されましたので、大型SUVやFRセダンを混載しても8台のフル積載が可能となり、従来のセミトレ式キャリアカーとは比較にならないくらい高い積載能力を実現しました。この日はトヨタ博物館にて積み込みの実演が行われましたので、簡単にですがご紹介します。
積み込みに備えてアルミの歩み板を展開した様子。後部右側には「長大車両」の標識が設置されています。

手前は今回の実演の為に堤からやってきたNo.2451。2014年1月から運用を開始しました。

奥は同じく実演のために長草からやってきた19mタイプのフルトレ型キャリアカー。

トラクタ側・・・
今回の21m車と従来の19m車の違いはトラクタ側の全長。ホイールベースを6.3mにまで延長することで、下段の積載を1台→2台としました。さらにキャブは滅多に見られないローキャブ(キャブの高さを下げた仕様)とすることで全高を少しでも抑えています。エンジン出力は360PSと、積載量に対して少しアンダーパワー気味の様子。

ここからは積み込みの様子をご紹介します。
まずは1台目。1台目はキャブの上に斜めに積むので、背の低い頭側から積み込みます。



1台目の積み込み完了

2台目はバック積みですが、頭から積むこともあります。

2台目を積み終えると、トラクタとトレーラを結ぶフロアをトラクタ側に収納します。フロアは電動式となっており、リモコンで操作します。

続いて3台目、こちらもバックで慎重に積み込みます。最後部の大型反射鏡は邪魔にならないよう、外側に90°開く構造になっています。


4台目をトレーラ上段に積みますが、車高が4.1mを超えないよう、3台目と向かい合わせになるように積み込みます。

上段の積み込みを終えると、下段の積み込みに備えて上段を最大位置まで上げておきます。

下段先頭の5番フロアもバックで積みます。


今回は5台で積み込み終了。

車両の固縛を終えるとフロアを挿入したピンの位置まで下げ、連結部のフロアや歩み板を格納して積み込みは終了です。

フル積載状態はこのようになります。
車体各所に設けられたフロア昇降用の操作スイッチ。下はフロア昇降の度に運転席まで行かなくても済むよう設けられた、エンジンの遠隔操作/停止スイッチ。

堤には数台が配備されたそうです。

2014年8月 トヨタ博物館企画展連動イベントにて
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